Entries RSS Comments RSS

このページを印刷する このページを印刷する

ダイエットと操体


操体指導者の勉強をする時、必ず「からだの使い方、動かし方」の作法を勉強します。これは「般若身経」と言って、身体運動の法則を世界で一番短いお経になぞらえたものです。

一般的には「般若身経」を「基本運動」とか体操だという認識をしているところもありますが、当方では「からだの使い方、動かし方の基本法則、エクササイズの元になるもの」として捉えています。これは3法則と2相関性に分けられます。

  • 重心安定の法則(からだの使い方) 手は小指、足は親指を運動力点・運動作用点とする
    • 肘がからだの正中に向かう
  • 重心移動の法則(からだの動かし方)
  • 連動の法則
  • 目線との相関性
  • 呼吸との相関性

これらが上手くできるとどうなるかというと

  • 疲れが少ない
  • 能率的
  • フォームが美しい

という効果があります。

私はこれを

  • 自然なからだの使い方のスタンダードであり
  • 診断法であり(動かしてみて、不快なところがあったりすると、アンバランスがわかる)
  • 治療法(動かしてみて「快」をききわけられたら、それを味わうのが治療となる)

と定義しています。


橋本敬三先生の「生体の歪みを正す」に以下のような一文があります

協調されたる動作とは、体幹、頭、四肢とともに骨盤を中心としてなされるものである。骨盤は全身運動の中心支点である。作用と反作用は骨盤を支点として行われる。この協調された動作は最も疲れが少ない。一番効率的である。そしてフォームも最も優美である。この支点が骨盤から遠ざかるほど疲れやすく、非能率的である。
なんとなれば、非協調的動作は骨の変位をきたすからである。反対に協調的な動作は骨の変位を正常位に整復する傾向がある。生体の歪みを正す 152~153ページ

さて、このどこがダイエットに関係あるのかと言うと、この「身体運動の法則」という作法が身についていると、からだを動かす場合に末端から、あるいはからだの中心骨盤から自在に動かせるようになります。また、自然体立位が自然にできるようになると、骨盤が安定し、姿勢も良くなります。また、手足を末端から動かすと、全身形態が効率よく連動し、動きはコンパクトでムダがなく、疲れないのに、深層筋をつかうことになります。

私の周囲の東京操体フォーラムのメンバーをみても、スリムで若々しい方が多いのはそのせいではと。日常的に生活の中に、「身体運動の法則」が組み込まれていて、何気ない日々の生活の中での動きが、全て操体的な動きになっているためだと思います。

また、熟練してくると、この作法の中で「快適感覚をききわけ、味わう」ということができるようになってきます。そうすると、からだ自身みずからバランスを整えてくるのです。

快に従うと、色々な現象がおこります。

私の知っている3名の男性がいます。彼らは半年から一年の間に、食事制限なしで10キロから約25キロの減量に成功しました。いえ、成功というと語弊があるかもしれません。彼らは食事制限もせず、大好きなビールも飲んで、朝晩、自分のからだの手入れのために操体を行い、快適感覚を十分味わっているうちに、自然に体重がベスト値になっていたのです。

ダイエットのための運動はなかなか長続きしませんが、操体は「きもちよさを味わう」というごほうびがあります。きもちよさを味わう事ができるので、毎日やろう、と思うのだそうです。

この話をメタボ検診世代の男性にすると『一ヶ月で何キロやせるの?』と聞かれますが、操体をやったから減量したのではなく、操体をやって、きもちよさを味わって、全身のバランスがとれて、その結果、体重が減ったということなのです。

そして、体重はそんなに変わらないのに、「やせた?」と聞かれたという方が何人もいらっしゃいました。

操体でからだがどう変わるか、というプロジェクトを1年前からすすめています。2010年秋のフォーラムで発表予定なので、どうぞお楽しみに。

 



 






No tags for this post.

Related posts